群雄割拠の戦国時代を制した家康が、ついに没した。外様大名と旗本の抗争が激化し、ふたたび戦乱の気配が…。家康の遺命により幕権を委ねられた宰相土井利勝は、戦国の世と訣別すべく、あえて「悪」を行う。
幕閣、旗本、外様大名の思惑が複雑に交錯し、事態は伊賀上野の壮絶な死闘に逢着する。世に名高い「鍵屋ノ辻」での仇討ちである。討つ者と討たれる者が交す白刃のうちに「義」が煌く。 2005/11/25 発売