バッテリーV
「おれは、おまえの球を捕るためにいるんだ。ずっとそうすると決めたんじゃ。何があってもそうするって…本気で決めたのに」天才スラッガー、門脇のいる横手二中との再試合に向け、動きはじめる巧と豪。バッテリーはいまだにぎこちないが、豪との関わりを通じて、巧にも変化が表れつつあってー。横手の幼なじみバッテリーを描いた、文庫だけの書き下ろし短編「THE OTHER BATTERY」収録。
関連小説
「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。-関係ないこと全部捨てて、おれの球だけを見ろよ」中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。天才ピッチャーとしての才能に絶大な自信を持ち、それゆえ時に冷酷なまでに他者を切り捨てる巧の前に、同級生の永倉豪が現れ、彼とバッテリーを組むことを熱望する。巧に対し、豪はミットを構え本気の野球を申し出るがー。『これは本当に児童書なのか!?』ジャンルを越え、大人も子どもも夢中にさせたあの話題作が、ついに待望の文庫化。 2003/12/25 発売
「巧。おまえにだけは、絶対負けん。おれが、おまえにとってたったひとりの最高のキャッチャーだって心底わからせてやる」三年部員が引き起こした事件によって活動停止になっていた野球部。その処分明け、レギュラー対一年二年の紅白戦が行われ、巧たちは野球が出来る喜びを実感する。だが未だ残る校長の部に対する不信感を拭うため、監督の戸村は強豪校、横手との試合を組もうとする…。一方、巧と豪の堅かった絆に亀裂が入って!?青波の視点から描かれた文庫だけの書き下ろし短編「樹下の少年」収録。 2004/12/25 発売
「戸村の声がかすれて、低くなる。『永倉、おまえ、やめるか?』身体が震えた。ずっと考えていたことだった…」強豪校・横手との練習試合で打ちのめされ、敗れた巧。キャッチャーとして球を捕り切れなかった豪は、部活でも巧を避け続ける。監督の戸村はバッテリーの苦悩を思い決断を告げる。キャッチャーを吉貞にーと。同じ頃、中途半端に終わった試合の再開を申し入れるため、横手の天才スラッガー門脇と五番の瑞垣が新田に現れるが!?三歳の巧を描いた文庫だけの書き下ろし短編「空を仰いで」収録。 2005/12/22 発売