帝国の娘 上
女神の僕たる神鳥リシク、その翼から生まれたテナリシカ大陸の西に位置する大帝国・ルトヴィア。辺鄙な山村で平凡に暮らしていた少女カリエは、ある日突然さらわれ、ある高貴な人の身体わりにされた。礼儀作法から武術まで、過酷な訓練の日々、冷徹な教育係エディアルド、宮廷をゆるがす謀略ーカリエは持ち前の負けん気と行動力ですべてを乗り越えてゆく。ただひたすら、生きるためにー魂ゆさぶる大河少女小説開幕。
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どらが鳴った。あと13回その響きがこだますれば、アコマ家の姫君マーラは修道女になる。その厳粛な儀式の最中、闖入者が現われた。アコマ家の兵士だ。どうやら、マーラの父と兄が戦死したらしい。一転して名家の長となったマーラ。それは、ツラニ帝国の生活のすべてを支配する〈高等会議ゲーム〉のはてしない権力闘争に身を投じなければならぬことを意味していた。聞くところによれば、父と兄の死もこの〈ゲーム〉での陰険な策謀によるものだという。弱冠17歳のマーラに、栄して権謀術策にたけた男たちを相手に闘うことが出来るだろうか? 1989/07/01 発売
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世間知らずのかよわい娘マーラは、常に生命の危機にさらされる権力闘争への道を歩みだした。最終目的は、父と兄を奸計によって死に追いやったミンワナビ家打討。とりあえず強力な後立てを得るため、マーラはアナサティ家の三男ブントカピと契を結んだ。だがこの男、横暴で気が短く、しかも名家の長となったことで酒と女の日々を送るしまつ。やがてブントカピとの間に嫡子を得たマーラは、この能無し夫の殺害を企むが…。好評〈リフトウォー・サーガ〉の世界を舞台設定に、無垢な少女が屈強な男たちを相手に成長していく過程を描いた話題作。 1989/08/01 発売