細雪 上(1)
大阪・船場の旧家、蒔岡家には鶴子、幸子、雪子、妙子の美しい四姉妹がいる。三十歳にして独身の三女・雪子には次々と縁談が舞い込むが、なかなかうまくまとまらずにいた。上流階級社会の何気ない日常と、美しく移ろう四季、そして関西の街を写す、著者の代表作。上巻には、著者の妻で幸子のモデルとなった松子夫人による「『細雪』追想」も収載。
関連小説
細雪 下(1)細雪 下(1)
街に戦争の影がしのびよる中、三女・雪子に、ようやく御牧子爵の子息との結婚の話が持ち上がる。ほっと胸をなでおろした幸子だったが、そんな折に、奔放な四女・妙子の妊娠が判明するのだった。妙子の出産の予定日と、雪子の婚礼の日がしだいに迫り…。戦時下、軍部の圧迫により発表禁止とされながらも、著者が書くことをやめなかった一大長編。 2016/07/23 発売