小説むすび | 幼女戦記 6 Nil admirari

幼女戦記 6 Nil admirari

幼女戦記 6 Nil admirari

生存とは、いつだって闘争だ。
帝国軍、ターニャ・フォン・デグレチャフ中佐は
極寒の東部戦線において文字通りに原初的な事実を『痛感』していた。

精緻な暴力装置とて、凍てつき、動くことすら、骨を折る季節。

なればこそ、冬には策動の花が咲く。
矛盾する利害、数多の駆け引きが誰にも制御しえぬ混迷の渦を産み落とす。

誰もが嘆く。こんなはずではなかった、と。
さぁ、覚悟を決めよう。
何事も、もはや、驚くには値しない。

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