ブギーポップは笑わない(1)
君には夢があるかい?残念ながら、ぼくにはそんなものはない。でもこの物語に出てくる少年少女達は、みんなそれなりに願いを持って、それが叶えられずウジウジしたり、あるいは完全に開き直って目標に突き進んだり、また自分の望みというのがなんなのかわからなかったり、叶うはずのない願いと知っていたり、その姿勢の無意識の前向きさで知らずに他人に勇気を与えたりしている。これはバラバラな話だ。かなり不気味で、少し悲しい話だ。-え?ぼくかい?ぼくの名は“ブギーポップ”-。エンタメノベルの歴史を変えた傑作が、いま新たな形で登場する。巻末に上遠野浩平書き下ろし「補記」を収録し、イラストレーター緒方剛志描き下ろしイラスト仕様で贈る新装版。