小説むすび | 冒険の森へ傑作小説大全(20)

冒険の森へ傑作小説大全(20)

冒険の森へ傑作小説大全(20)

出版社

集英社

発売日

2015年9月4日 発売

ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。間に合うか? 時間こそが最大の敵! 第4回配本、第20巻『疾走する刻』は、刻々と迫る時間との闘いに挑む主人公たちの物語、9編!

●編集委員 逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏

「冒険の森へ」では、長編36編については、ゆるやかなクロニクルを形成させたつもりだ。
福井長編は2000年8月刊であり、かろうじて20世紀に間に合った。
それにしても、馬に乗って疾走する作品がないのはなぜか。
ロケットが宇宙空間を駆ける作品もない。
ないはずはないのだが、時すでに遅し。
あ、疾走といえば「走れメロス」を忘れていたぞ。
邪悪に敏感なメロスは、暴虐無謀なるこの「冒険の森へ」に激怒しているはずだ。

[収録作]
【長編】
宮部みゆき「スナーク狩り」
福井晴敏「川の深さは」
【短編】
海音寺潮五郎「男一代の記」
佐々木譲「鉄騎兵、跳んだ」
【掌編】
眉村卓「走る」
景山民夫「ポルシェが来た」
中島らも「自転車行」
船戸与一「深夜ドライブ」
北方謙三「高速道路」

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ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。第3回配本、第17巻「私がふたり」は、もう一人の私と敵または味方として対面する、不思議な物語15編を収録。 ●編集委員 逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏 東野圭吾「分身」の雑誌掲載時のタイトルは「ドッペルゲンガー症候群」であった。 ならばドッペルゲンガー小説をずらりと並べればいいのだろうが、それでは、読む側がつらいではないですか。 さいわい天啓の如く、船戸与一委員の怪作中編が浮上した。いや、降りてきた。 この作品は、「ドッペルゲンガー」ではないが、みごとに「私がふたり」なのである。 ネタバレなんて言わないで欲しい。30年も前に書かれた作品なのだから。 [収録作] 【長編】 東野圭吾「分身」 【短編】 船戸与一「メビウスの時の刻」 山田風太郎「万人坑」 三島由紀夫「花火」 阿刀田高「甲虫の遁走曲」 小池真理子「足」 夢枕獏「山奥の奇妙なやつ」 乙一「カザリとヨーコ」 【掌編】 稲垣足穂「自分によく似た人」 星新一「常識」 筒井康隆「環状線」 都筑道夫「空港ロビー」 赤川次郎「不良品、交換します!」 原田宗典「デジャヴの村」 高橋克彦「電話」 2015/08/05 発売

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ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。 第7回配本、第19巻「孤絶せし者」は、映画も大ヒットした真保裕一の傑作長編「ホワイトアウト」を軸に、様々な<孤絶>の形を描いたバラエティ豊かな作品群、全11編を収録! ●編集委員/逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏 [編集室から] 「海の冒険」で一巻を立てるのだから、当然「山の冒険」でも一巻、と思っていた。 しかし、新田次郎、井上靖はすでに投入してしまったし、夢枕獏委員の「神々の山嶺」は長大過ぎて、残念ながら初めから対象外であった。 しかし、「冒険」第二世代の傑作「ホワイトアウト」はぜひ収録したかった。で、「山」はやめてきわめて唐突に「孤絶」がテーマになった。なにも「ロビンソン・クルーソー」の状況だけが「孤絶」ではないのである。 [収録作] 【長編】 真保裕一「ホワイトアウト」 【短編】 椎名誠「漂流者」 板東眞砂子「盛夏の毒」 浅田次郎「永遠の緑」 篠田節子「幻の穀物危機」 桐野夏生「ジオラマ」 【掌編】 中島らも「ラブ・イン・エレベーター」 宮部みゆき「車坂」 星新一「霧の星で」 北杜夫「贅沢」 筒井康隆「画家たちの喧嘩」 2015/12/04 発売

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ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。第9回配本、第13巻『飛翔への夢』は、古今の飛ぶことを夢見た人間が巻き起こすさまざまな悲喜劇を、長編から掌編まで17編収録! [編集室から] 人はむかしむかし、鳥だったのかもしれない。というのは、たぶん間違いだろう。しかし、飛ぶ夢は人間なら誰でも見たことがあるはずだ。イカロスからライト兄弟までの夢だったのである。が、なにも飛ぶのは飛行機ばかりではない。凧も飛べば鷹も飛ぶ。気球も飛ぶ。人間もタヌキも飛ぶかもしれない。しかし最大の興味は、いちど飛翔したものがどこにどういうふうに着地するか、あるいはしないか、である。 [収録作] 【長編】 佐々木譲「ベルリン飛行指令」 【短編】 水谷準「お・それ・みおー私の太陽よ、大空の彼方にー」 新田次郎「鳥人伝」 戸川幸夫「爪王」 豊田穣「われ特攻に参加せず」 野坂昭如「凧になったお母さん」 城山三郎「死の誘導機」 筒井康隆「五郎八航空」 稲見一良「麦畑のミッション」 椎名誠「ねずみ」 清水義範「翼よ、あれは何の灯だ」 東野圭吾「超たぬき理論」 【掌編】 芥川龍之介「仙人」 阿刀田高「地震対策」 田中光二「ゴースト・フライト」 原田宗典「鳥の王の羽」 本渡章「飛ぶ男」 2016/02/05 発売

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ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。第15巻は「冒険物語」の原点ともいえる「海」を舞台とした傑作小説を、SFから恐竜ものまでバラエティ豊かな全14編収録! ●編集委員/逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏 [編集室から] 海の巻である。そもそも「冒険」物語は大航海時代のイギリスに始まった。 「冒険」イコール「大海」だった時代があったのである。 鎖国と呼ばれた時代があったせいか、日本にはこの種の小説の伝統がない。 なければ詭弁を弄しても作ってしまおう。編集委員諸氏もそう言っておられる。 海が舞台の椎名SF長編と景山恐竜長編を核にすえた。 やはり、「冒険」に「海」がないと、画龍に点睛を欠くのである。 [収録作] 【長編】 椎名誠「水域」 景山民夫「遠い海から来たCOO(クー)」 【短編】 小川未明「赤いろうそくと人魚」 蘭郁次郎「地図にない島」 笹沢左保「赦免花は散った」 北杜夫「遙かな国 遠い国」 田中光二「二人だけの珊瑚礁」 中島らも「セルフィネの血」 熊谷達也「潜りさま」 【掌編】 川端康成「竜宮の乙姫」 夏目漱石「第七夜」 三島由紀夫「伝説」 生島治郎「暗い海暗い声」 原田宗典「岬にいた少女」 2016/04/05 発売

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ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。 第13回配本となる第10巻「危険な旅路」は、船戸与一、矢作俊彦の傑作長編を軸に、冒険の原型とも言える「旅」する主人公を描いたロード・ノヴェルの代表作、全14編を厳選! ●編集委員/逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏 [編集室から] 「道中もの」というテーマがある。 日本の小説では「東海道中膝栗毛」あたりが最初だろうか。 要するに、主人公が移動しながら冒険を続けていく、というものである。 膨大な数のこの種の傑作があるわけで、全部読んでこの14編を選びました、という嘘は言いません。 ところで、泰斗・都筑道夫が「ほんとうにハードボイルド小説を書ける作家は石川淳ひとり」と書いているのをご存知か。 これは、逢坂剛委員の鋭い指摘である。 [収録作] 【長編】 船戸与一「夜のオデッセイア」 矢作俊彦「リンゴォ・キッドの休日」 【短編】 石川淳「金鶏」 森詠「わが祈りを聞け」 片岡義男「ミス・リグビーの幸福」 谷克二「サバンナ」 逢坂剛「幻影ブルネーテに消ゆ」 【掌編・ショートショート】 川端康成「顔」 坪田譲治「森の中の塔」 河野典生「かわいい娘」 眉村卓「帰途」 半村良「酒」 阿刀田高「笑顔でギャンブルを」 星新一「もたらされた文明」 2016/06/03 発売

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ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。 第14回配本となる第18巻「暗黒の街角」は、馳星周の言わずと知れたノワールの名作「不夜城」を筆頭に、 新旧のヤクザ小説の傑作13編を収録! 本当の男の美学に酔える一冊! ●編集委員/逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏 [編集室から] ヤクザ小説の巻である。 「いいヤクザ」「フツーのヤクザ」「悪いヤクザ」をほどよく配列しよう、というのが当初の発想だった。 が、甘くなかった。 「いいヤクザ」の小説はいくらでもあるのに、「悪いヤクザ」の名編は少ない。 愚考するにヤクザ小説でリアリスムを貫徹しても感動を呼ぶ小説にならぬのだろう。 とはいえ馳星周長編には「いい人」はいない。 この長編で「背徳」の沼の感覚にひたっていただきたい。 [収録作] 【長編】 馳星周「不夜城」 【短編】 長谷川伸「関の弥太ッペ」 有馬頼義「貴三郎一代」 河野典生「ゴウイング・マイ・ウェイ」 安部譲二「プロフェッショナル・トゥール」 花村萬月「笑う山崎」 石田衣良「エキサイタブルボーイ」 浅田次郎「ラブ・レター」 【掌編】 かんべむさし「ドス」 夢枕獏「あんまさまおおいに驚く」 清水義範「極道温泉」 大沢在昌「気つけ薬」 子母沢寛「座頭市物語」 ◇解説/北方謙三 解題/香山二三郎 2016/07/05 発売

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