丘の家のミッキー(10)
「未来、逢いたかったわ。逢えたわね…」久しぶりにトコん家に泊まりにいったあたしは、首にかじりつかれてしまった。あたしの一番の関心は、朱海さんのこと。なのにトコったら、異性は敵だ、不潔だっていうんだから。今、華雅では、あたしをよび戻す運動をしてるんですって。どうしたらいいの?そんな時、桐村さんが学校を中退して、洋太郎くんと別天地で生活することになったの。
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杉丸だけが華雅学園に通うことになったので、うららの提案で壮行会をやることになった。香織さんも加わって、それはにぎやかなこと。帰り道、送ってくれた朱海さんを、またまた意識してしまう。「愛するって、戦うことよ」という杉丸のことばが思い出される。高校のクラスメイト、かわった人たちばかり。中学の時に世話になったツル先生に呼ばれた。波瀾にとんだ高校生活の幕開けになりそう。 1987/07/01 発売
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あたし(浅葉未来)は、この頃、今ひとつ気あいが入らない。例えば朱海さんのことをうまくパパに言えないし、赤ちゃんのいる桐村さんの登校拒否問題も同じ。ツル先生によろしくって頼まれて、責任感じちゃってる。で、岩田先生、毛利姉妹と一緒に桐村さんを訪ねた。彼女は留守だったけど、赤ちゃんの慎吾ちゃんと妹の千佳恵さんに会えた。そのせいか、桐村さんは登校してきたんだけど…。 1987/10/01 発売