中学2年の翔には簡単な言葉を読み間違えるという悩みがあった。クラスメイトや家族との距離に翔は苦しみ──。痛みを抱えながらそれでも今日を生きる、切なくも愛しい家族小説。(解説/佐川光晴)
ディスレクシア(読み書き困難)のため生きづらさを抱える翔。息子のハンディキャップを受け止めきれずにいる両親。家族関係に悩みを抱えるクラスメイトの山上と中島。人生のはじまりの時間を生きる少年少女たちと、人生のとまどいの時間を生きる大人たち。それぞれの思いが交差した先に灯る、小さな光を描く連作短編集。 2014/03/05 発売