「人間ちうもんは、命をかけにゃならんときがある」かつて身を挺して増税に立ち向かった家老がいた。ときは過ぎ、百姓たちの生活は再び逼迫しーー。慈愛の心を貫く青年医師の目を通して、市井の人々を見た歴史大作。(解説/上田久美子)
「父上、庄十は医者になりとうございます」享保13年、久留米藩領。大庄屋の次男に生まれた庄十郎は、飢饉に苦しむ人々の姿を目の当たりにするーー。飢餓と圧政に苦しむ百姓のために医師を志した少年の成長物語。 2017/05/19 発売