霊能力を持った少女は日の神子=神の妻に選ばれた。神の妻は未通女でなくてはならない。激しく揺れ動く女の本能に翻弄されながらも、少女は乱世を治め、強大な王国の権力者にのしあがってゆく。巫女王ヒミコの神秘的な魅力と謎を描く一大長編ロマン。
ヤマトを中心とする諸国を統率するヒミコ。しかし、常に侵略者の陰はつきまとう。神の妻であることを心の支えに、難敵に立ち向かい、タミを治め、巫女王の地位を確固たるものにしてゆく。そして、やがては異境の地にも目を向けることになる。“まぼろしの女王卑弥呼”の実像に迫る古代歴史小説。 1989/06/01 発売