明治三十年代初頭。古今東西の書物が集う書舗に導かれる、一人の若き女性。語は呪文。文は呪符。書物は呪具。足りぬ部分を埋めるのは、貴方様でございますー。彼らは手に取った本の中に、何を見出すのか?
明治三十年代初頭。人気のない道を歩きながら考えを巡らせていた女学生の塔子は、道中、松岡と田山と名乗る二人の男と出会う。彼らは幻の書店を探していてー。迷える人々を導く書舗、書楼弔堂。田山花袋、平塚らいてう、乃木希典など、後の世に名を残す人々は、出会った本の中に何を見出すのか?移ろいゆく時代を生きる人々の姿、文化模様を浮かび上がらせる、シリーズ待望の第二弾! 2019/11/20 発売