チンギス紀 五 絶影
テムジンと玄翁ー。あまりにも衝撃的な、ふたりを待ち受ける運命。タイチウト氏のタルグダイ軍一万五千騎に対し、テムジンは三千五百騎で挑もうとしていた。モンゴル族の覇権を懸けた闘いだが、盟友ジャムカはメルキト族の脅威があり、テムジンに援軍を出すことができない。しかもタルグダイのもとには、最強の男・玄翁がいるはずだった。テムジン軍は数的劣勢をものともせず、次々と敵軍に突入し、長のタルグダイを発見する。だが、そこに届くと思われた瞬間、玄翁の黒い旗が現れた。死の恐怖が、戦場を包み込むー。