月の客
書かれたとおりに読まなくていい。どこから読んでもかまわない。一気読みできる本のように、一望して見渡せる生など、ない。小説の自由を求める山下澄人の手に取り憑いたのは、世界から放りだされた者たちの声。「境界のない目」を持った犬少年トシの、生まれ、生きて、死ぬまでと…それから。
書かれたとおりに読まなくていい。どこから読んでもかまわない。一気読みできる本のように、一望して見渡せる生など、ない。小説の自由を求める山下澄人の手に取り憑いたのは、世界から放りだされた者たちの声。「境界のない目」を持った犬少年トシの、生まれ、生きて、死ぬまでと…それから。