小説むすび | あのころの僕は

あのころの僕は

あのころの僕は

出版社

集英社

発売日

2024年9月5日 発売

母を病で失った五歳の「僕」は、いくつかの親戚の家を行き来しながら幼稚園に通っていた。大人たちが差し出す優しさをからだいっぱいに詰め込み、抱えきれずにいた日々。そんなとき目の前に現れたのは、イギリスからやってきた転入生のさりかちゃんだった。自分と同じように、他者の関心と親切を抱えきれずにいる彼女と仲良くなった「僕」だったが、大人たち曰くこれが「初恋」というものらしく…。コンビーフのサンドイッチ、ひとりぼっちのハロウィン、ひみつの約束、悲しいバレンタインデー。降り積もった記憶をたどり、いまに続くかつての瞬間に手を伸ばす。第45回野間文芸新人賞候補作となった『息』に続く、注目の若手による最新中編。

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