海神(わだつみ)
101日間の太平洋漂流の末たどりついた南の島から、孫太郎の数奇な半生は始まる。一奴隷としての苛酷な生活のなか、仲間は次々と倒れてゆく。奴隷女アニタとの恋、首狩り族との対決、さまざまな事件があり-やがて孫太郎の目の前に日本へと向うオランダ船が現れるのだが…今から200年程前、江戸時代半ばのことであった。
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海神海神
「災害は金になるってことよ」 東日本大震災で被災した三陸沖の有人島、天ノ島に現れた、NPO法人「ウォーターヒューマン」代表、遠田政吉。「復興のカリスマ」と豪語する彼は、見捨てられた島に支援隊を立ち上げ、救世主として君臨するが、復興支援金四億二千万円の横領疑惑が発覚する。島を復活させるための命の金が、たったひとりの男の私利私欲のために溶けて消えてしまったのだ。地元出身の新聞記者、菊池一朗は、島を冒瀆した遠田の罪を追い、得体の知れない詐欺事件の解明に奔走する。 デビュー作『悪い夏』、映像化決定『正体』でブレイク中の著者が、圧倒的な筆致で人間の闇に迫る、興奮の感動巨編。 2021/10/20 発売