こどももおとなも人生はハプニングづくし。東京・世田谷線沿線を舞台に描く、ささやかな変化と希望の物語8編。『笑う招き猫』の著者による、待望の小説すばる新人賞受賞後第一作。
定年間近の平凡な会社員・虹脇は、突然部下の美人OLから飲みに誘われる。手を握られながら「副社長を殴ってほしい」と頼まれてー。(「ハッピー・バースディ」)。売れないアイドルのミドリは、今日もオタク相手に撮影会。しかしその帰り、子連れの元カレと再会し…(「五歳と十ヵ月」)。さえない日常の中にある、小さな幸せときらめきを描いた短編集。文庫化に際し、書き下ろし短編を特別追加。 2008/05/25 発売