昭和三十四年。大学へと進学したはずの群青は姿を消し、ありあけ石鹸は倒産の危機から身売りし、赤城は社長からいち社員になっていた。『炎の蜃気楼』『遺跡発掘師は笑わない』の桑原水菜が贈る、絆と希望の物語!
大陸からの引揚船の上でただひとりの肉親である母が失踪した。身寄りをなくした少年・群青は謎の男・赤城とともに石鹸製造会社を立ち上げる。だが群青の心には、母の失踪に赤城が関与しているという疑念が渦巻いていたー。著者が新たに切り拓く渾身の一作!!混沌の時代を生き抜いた男たちの、反骨と絆の物語。太平洋戦争に敗れ、瓦礫から這い上がった少年は、その瞳にどんな未来を映すのかー。 2022/02/04 発売