小説むすび | 前途

前途

前途

出版社

小学館

発売日

2017年6月6日 発売

学徒出陣が目前の九大生を描いた自伝的作品

太平洋戦争の最中、昭和18年、九州大学に通う文学青年たちには深い交わりがあった。

文学的揺籃期における恩師・伊東静雄(詩人)から受けた薫陶、そして、学生仲間(島尾敏雄がモデルの小高、森道男がモデルの室、林富士馬がモデルの木谷)との交流が描かれている。

遼史を読み、東洋史の学問にも励むが、それ以上に仲間たちと文学を論じ、酒を酌み交わしながら、それぞれの仄暗い”前途“を案じている。

主人公の文学的形成の様を、約1年に渡り、日記スタイルで描いた“第三の新人”の代表的作家・庄野潤三の青春群像作。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP