岸辺のアルバム
1977年夏にTBS系列で放送され、「辛口ホームドラマ」として放送史に燦然と輝く名作である。原作小説は1976〜77年にかけて東京新聞ほかで連載された。高度成長期の大企業に勤めるモーレツサラリーマンの夫・田島謙作。傍目には恵まれた貞淑な妻・則子。才気煥発な女子大生の娘・律子と気弱な高校三年生の息子・繁。一見すると、郊外の戸建て住宅に暮らす幸福そうな一家が、ある一本の電話から破綻に向かって走り出す。主婦の浮気、レイプなど当時は斬新だったテーマを意欲的に描いた、脚本家・山田太一の代表作。