小説むすび | 草筏

草筏

草筏

著者

外村繁

出版社

小学館

発売日

2021年11月11日 発売

「晋!お前のお父つあんやぞ。お前のお父つあんが、美代に子産ませよつたんやぞ。」あまり家業に熱心ではない近江商人の主人・藤村治右衛門と、正反対な性格の弟・真吾、そして、治右衛門の義子・晋。真吾が密かに心を寄せ、晋の母親がわりを務めていた女子衆の一人・美代が、治右衛門の子を死産し精神を病んでしまう。やがて真吾に結婚話が持ち上がったとき、断固として首を縦に振らない裏には、美代の一件によるわだかまりがあったー。商家に生まれた著者が、その体験から描く「商店もの」三部作の第一作にして、第1回芥川賞の候補にもなった名作。

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