一冊で読む日本の名作童話
明治から昭和まで、とくに大正時代以降は、わが国の童話や児童文学の黄金時代だったのではないでしょうか。雑誌「赤い鳥」を中心に、芥川龍之介、菊池寛など、一流の作家たちが子どものための作品を執筆しました。この流れのなかで、小川未明、坪田譲治、新美南吉、浜田広介などのすぐれた作家が誕生しました。その成果は戦後にも引き継がれ、多くのすぐれた作家が作品を生み出しています。本書では、それらの作品のなかから、四十八編を選び、その作品のもつ息吹そのものを感じていただきたいという思いから、二十七編は全文を掲載しました。