雷電本紀(小学館文庫)
異常気象、凶作、飢餓、疫病の蔓延と、厄災ばかりがうち続いた江戸天明期、後世まで語り継がれる一人の力士が彗星のごとく現れた。巨人のような体躯と野獣のような闘志で豪快に相手を投げ倒していくこの男に、抑圧され続けてきた民衆は未来への希望の光を見た。実在の伝説的相撲取り「雷電」の一生を、緻密な時代考証を踏まえドラマチックに描いて、飯嶋和一の名を世に知らしめた大傑作歴史巨編の文庫化!
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雷電本紀雷電本紀
天明、寛政、化政期、彗星のごとく現われた馬ヅラの巨人が相撲をかえた。魔物のように相手に躍りかかり、全力で打ちのめす、その姿に、悪政と飢饉にあえぐ民は、自らの運命を託した-稀代の相撲人・雷電為右衛門の数奇な運命とその時代を、後援者・助五郎との交わりを軸に壮大な構想力と考証をもとにはじめて描破した書き下ろし長篇小説。 1994/06/15 発売