ちょうかい 未犯調査室(3)
「この子はわたしたちの子よ」品川のタワーマンションを起点にレールガン・テロを試みていた妻・沙織から、通島武志は、千秋に関しての思いも寄らぬ話を聞いてしまう。その後、レールガンの発射を身を挺して止めたことで都内の病院に極秘搬送されていた千秋だったが、ある日、忽然と姿を消してしまった。沙織がポリスに深く関わっていることが拭いがたい事実となったことを受けて、武志は一度空中分解しそうになっていた未犯調査室の面々と共に彼女のルーツを辿り直す事を決意する。行方を眩ませた千秋は?そして、ポリスとは何だったのか?完結篇。
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通島武志は、朝の通勤で混み合う地下鉄のなかでかつての部下、枝田千秋に出会った。しかし、それは偶然でもなんでもなかった。由あって一線を退いていたこの元刑事にとっての新天地が、警察庁の外郭団体、犯罪史編纂室であり、千秋はそこの室長を任されていたのだ。東京・吉祥寺の古ぼけたビルの一室に居を構えるこの編纂室に招集された他の人員も皆、一度は辞職願を出したほどの訳あり揃いの輩たちだった。そして、警察庁情報通信局長の岩崎から、本当の密命を告げられた武志は愕然とする。その任務とは、これから起こる犯罪を未然に防げ、というものだったー。 2017/04/06 発売