でんでら国(下)
六十歳になった太平村の人々は姥捨山の奥に老人達の桃源郷でんでら国を作っていた。大平村の真実を暴こうとする代官たちが、その存在に気づき始める。でんでら国に迫り来る代官たちを、あの手この手で翻弄し、行く手を阻む老人たち。老人たちは、でんでら国を守り通せるのか。それとも代官に知られてしまうのか…。老人たちと武士たちの手に汗握る攻防戦が始まる。農民たちの、知恵と経験と勇気が、あっと驚く結末をもたらす。現代の高齢化社会の問題を解くヒントがたくさんつまった物語。
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でんでら国でんでら国
時は幕末、陸奥国八戸藩と南部藩に挟まれた小さな国、外館藩西根通大平村が舞台。大平村には、60歳になると全ての役割を解かれ、御山参りをする習わしがあった。それは食い扶持を減らす為の姥捨ての旅とも囁かれていた。一方、代官所は、どんな飢饉の年でも、きちんと年貢米を納める大平村に不審を抱く。老人の口減らしだけで、重い年貢を納めることができるのか、もしや「隠田」を開墾しているのではないか…。隠田は死罪に当たる時代、真実を暴きたい代官所と村人との攻防戦が始まる。老人達の知恵と勇気が、役人達を翻弄、果たして大平村の運命やいかに…?痛快!幕末老人エンタテインメント。 2015/01/14 発売