船に乗れ! 3 合奏協奏曲
チェロを辞めようと思うんですー。高校三年になり、津島サトルは音楽家としての自分の才能に見切りをつけようとしていた。その頃、南枝里子は人生をかけた決断を下す。自らの人生を背負い、それぞれの想いを楽器に込めて演奏する合奏協奏曲。本当にこれが最後の演奏となってしまうのか?あの夜僕は、人間の力ではどうにもならないものに向かって泣いたーサトルの船は、青春を彩るニーチェの言葉とともに、大海へと漕ぎ出る。全てを飲み込み切なく響く音楽のように、著者が奏でる傑作青春音楽小説、ついに最終章。