六条御息所 源氏がたり(下)
『源氏物語』から・・・不倫と性愛の千年史
光源氏の子供を出産し、出家をした、父=前帝の妻、藤壺。そのことで罪の意識にさいなまれながらも、新たな女性たちとの関係をさらに広げる、主人公、光源氏。自らの罪の重さに、都を離れ須磨へと旅立つが、そこでもまた、新たな女性との関係を持っていく。後編にあたる本書では、光源氏が須磨から再び都に戻った後、亡くなるまでの壮年期、熟年期の恋愛、性愛を、丹念な心理描写、情景描写で描いていく。
最大の盛り上がりは、原書の第三十五帖「柏木」にあたるところ。光源氏と妻、女三の宮との間に生まれた子が、実は自らの子ではなく、不義の子であることを光源氏が知る場面。かつて自らが犯した罪と同じような状況で、自らに降りかかる因果。そのときの光源氏の心の内を、恋愛小説の名手、林真理子はどのように描いていくのか。
不倫あり、同性愛あり、ロリコンあり、熟女愛あり・・・現代にも通ずる、あらゆる性愛の類型が登場する、世界にも希なる恋愛大河小説。その結末や如何に!
誰もが学校の授業で習った、あの『源氏物語』が、実はここまで過激で、こんなに面白かったなんて!
【編集担当からのおすすめ情報】
1,この上下巻同時発売に合わせて、林真理子さんの小学館文庫3作品『コスメティック』『anego』『秋の森の奇跡』と一緒に、『林真理子文庫フェア』を書店にて開催予定。すべてに林真理子さんの顔写真の入った特製文庫オビが入ります。
2,この上下巻同時発売に合わせて、9月1日発売の『Domani』『和樂』、9月7日発売の『Precious』にて、林真理子さんインタビュー+林真理子文庫フェア告知記事(4ページ〜8ページ)を掲載します。
六条御息所 6
告白 86
朝顔の宮 102
六条邸 121
玉鬘 160
夕顔の娘 200
女三の宮 257
柏木 313
宿命 351
落日 429
終焉 467
文庫版あとがき 487
主要登場人物紹介&人物相関図 492
関連小説
林真理子、衝撃の『源氏物語』新解釈! 帝の子として生を受けた主人公、光は、生まれたときから”みたこともない美しい若君”と呼ばれ、宮中の女性たちの脂粉に囲まれて成長する。幼くして母と死に別れた後、臣籍に降下され源氏の性を与えられた光。やがて左大臣の娘、葵の上と結婚するが、その頃から様々な身分の、様々なタイプの女性たちとの関係に明け暮れる。そしてついには、母に生き写しといわれる、父=帝の妻、藤壺とも関係を持つに至った光。その藤壺が産んだ子は・・・幼い頃の光に、うりふたつであった。 平安時代中期の京都を舞台に描かれた、紫式部による、世界最古にして最高の恋愛大長編小説を、恋愛小説の神様=林真理子が再構築し、現代的アレンジを加えることによって誕生した”小説版源氏物語”の前編。原書での第一帖「桐壺」から第十三帖「明石」までを中心に構成。 これまで、日本文学史上の数多の文豪が手がけてきた”源氏物語の訳”ではなく、大胆な章立ての変更。さらには、本来登場人物のひとりにすぎなかった六条御息所の”ひとり語り”という革新的手法を用いることによって、世界的古典文学の名作が、現代人にとってリアルに楽しめる、光源氏を巡る性愛の一大活劇となった! 【編集担当からのおすすめ情報】 1,この上下巻同時発売に合わせて、林真理子さんの小学館文庫3作品『コスメティック』『anego』『秋の森の奇跡』と一緒に、『林真理子文庫フェア』を書店にて開催予定。すべてに林真理子さんの顔写真の入った特別文庫オビが入ります。 2,この上下巻同時発売に合わせて、9月1日発売の『Domani』『和樂』、9月7日発売の『Precious』にて、林真理子さんインタビュー+林真理子文庫フェア告知記事(4ページ〜8ページ)を掲載します。 桐壺の更衣 6 空蝉の君 25 夕顔の君 84 若紫の君 122 末摘花の君 179 源典侍 217 葵の上 237 藤壺の宮 277 出京 297 須磨 335 明石の君 354 主要登場人物紹介&人物相関図 394 2016/09/06 発売