太陽と月の眠るところ 紫微国妖夜話
幼少時から驚くほどツイていない青年・梁脩徳は、このたび奇跡的に科挙に登第して進士となった。紫微国皇帝の覚えもめでたく知州職を拝命し、このまま出世街道をひた走ることを夢見るが、赴任先の侶州は「太陽と月の眠るところ」とも呼ばれる西方の僻地。しかも鬼怪が跋扈する妖しい土地と知り、脩徳は大慌て。次々と襲いくる命の危機に逃げ出したくてならないが、出世に影響することを恐れておいそれと辞められない。踏ん切りのつかぬまま、優秀だが癖の強すぎる部下たちと共に、日々勃発する怪異事件に巻き込まれることになりー。転任の願いは叶うのか!?