陰陽師と無慈悲なあやかし
ときは平安、華やかなりし京の都のそこかしこー夜の暗闇や澱みには、人ならざるものたちが跋扈していた。陰陽寮の新米役人・大江春実の夢は、立脈な陰陽師になること。しかし未熟者ゆえ、その道のりは遠そうだ。さて頻発する怪事件の調査のため、左大臣の豪邸に遣わされた春実は、自分の式神がほしくなった。さっそく召喚したところ、現れたのは飄々とした美形のあやかし・雪羽。両者の能力差は歴然としており、あっという間に敗北した春実は、雪羽の食事がわりに自らの寿命を提供する羽目に。こうして世にも奇妙な凸凹コンビが誕生したのだが…。