鴨川食堂まんぷく
亡き妻・掬子に見守られながら、娘のこいしと食堂を営む鴨川流のもとには、多くの迷い人が訪れる。彼らが探しているのは、忘れられない思い出の味。心の奥にしまっていた後悔を、再現された料理とおもてなしで解きほぐします。幼馴染が成人式に作ってくれたたらこスパゲティ、罪の意識と引き離せない焼きおにぎり、亡き妻のじゃがたま、学校で問題を起こす息子が愛する祖母のかやくご飯、列車の中で泣きながら食べたカツ弁、家族を捨てた父が最後に作ったお好み焼き…。看板のない食堂の扉を、そっと開けてみてください。京都発!美味しいミステリー第六弾。