絵草紙屋万葉堂 堅香子の花
さつきたちの前から突然姿を消した駒三が一年ぶりに万葉堂に帰ってきた。駒三は自分がかつて「蛇の目」の一味であったこと、また、蛇の目が平野屋から盗み出したある重大な書物についてさつきたちに話をする。ちょうどその頃、その肉が万病に効くという「人魚」の噂が江戸に広まる。体調を崩したおよねの身を案じる両親は喜重郎たちにその探索を依頼するのだがー。書物に記された暗号を読み解くことで、自分の人生を翻弄したある重大な陰謀を明らかにしたさつきは、己れの信じる道を読売で貫こうと決意する。そして物語は感動の終幕を迎える!