RAILWAYS
四十九歳の筒井肇は会社人間。これまで家庭を顧みず仕事一筋に邁進してきた。そのため妻や娘は肇に距離を置き家庭の絆は崩壊寸前だった。取締役の椅子と引き替えに会社からリストラの最前線に立たされた肇は、同期入社であり親友である工場長の川平に工場閉鎖を告げる。結果的に友情を裏切ることになった肇は自らの仕事に悩み始める。そんな時、島根で暮らす母が、病に倒れたとの報が入る。見舞いに帰郷した肇だったが、そこで親友・川平の死を知らされる。肇は将来を約束された会社を辞め、小さい頃からの夢であった電車の運転士になることを決意するのだった。