壬申の乱直前の激烈な王権訌争のなかで、天智はその弟、大海人皇子から額田王を奪う。両帝に愛された女性の謎につつまれた境涯に迫る長篇歴史小説。
大化改新後の飛鳥に、すみれの花のにおいとともに黒眼がちの額田王が姿を現わし、大海人皇子を恋に陥れた。政争と愛憎が交錯する古代史の世界。 1992/02/01 発売