かれはロボット
「ロボットは人を傷つけてはならないし不作為によって、人を傷つける結果を招来してはならない」-この傷害禁止条項のため、人を傷つけてしまう可能性の高い営業用ロボットの実用化は成功しなかった。営業行為には、得あれば損あり笑う者もいれば泣く者もいる。つまり、人を傷つけてしまうことが多々あるというわけだ。ところが、実現するはずのない営業用ロボットを、ライバル会社が売り出すという。おまけにお得意先で遭遇したそのロボットは、なかなか手強い営業能力を発揮した…アシモフのロボット三原則に挑む問題作を含む傑作短篇集。