上弦の月を喰べる獅子(下)
人は、幸福せになれるのですか。野に咲く花は幸福せであろうか。-螺旋蒐集家と岩手の詩人、ふたつの孤独な魂から成る人間、アシュヴィンは、いくつもの問を胸に、果てしなく高い山を登りつづけていた。長い修羅の旅を経て、彼がその答にたどりついたとき、世界を驚嘆させるなにかが起きる…進化とは。宇宙とは。人間とは。究極の問に対する答を破天荒な構成と筆致で描きあげた、これは、天についての物語である。
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これは、進化についての物語である。同時に、宇宙についての物語である。さらに、物語自体が、遺伝子の二重螺旋の構造を持った物語である。本自体の構造も、二重になっている。 1989/08/01 発売