ハイドゥナン(4)
“ISEIC理論”を実践して琉球を救うには柚と岳志の協力が不可欠と、科学者たちは結論した。彼らの案内で、新型の大深度深海掘削船“いざなみ”の観測・研究施設を訪れた柚と岳志は、琉球の地殻変動の末期的状況を知る。南西諸島が次々と地震と噴火に飲み込まれ、与那国島にまで沈没の危機が迫る中、科学の成果と神への祈りを統合した大計画が、大地の怒りを鎮めるべく動き出す…生命圏のすべてを描破する全4巻、完結。
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西暦2032年。未曽有の地殻変動によって、南西諸島に沈没の危機が迫っていた。地球科学者・大森拓哉の警告により政府特別機関が設立されるが、その目的は領海=海底資源喪失を見越しての既得権確保にあった。政府の対応に憤る植物生態学者・南方洋司、地質学者・菅原秀明ら6人の科学者は、独自の「ISEIC理論」によって地殻変動を食い止めるべく、極秘プロジェクトを開始する。いっぽう共感覚をもつ青年・伊波岳志は、南方らに同行して訪れた与那国島で、巫女的存在であるムヌチの後間柚と出会う。「琉球の根を掘り起こせ」なる神の声を聞いたという彼女は、大地の怒りを鎮めるため、“14番目の御嶽”を探してくれるよう岳志に依頼するのだが…日本SF史上最高の科学小説、ついに刊行。 2005/07/31 発売
与那国島の伊波岳志は、海中の遺跡ポイントが“14番目の御獄”であることを突き止めた。時を同じくして、水深6000メートルの南西諸島海溝では、深海調査船“しんかいFD”のパイロット・武田洋平が巨大な人工構造物を発見していた。その符合を検証する南方洋司ら科学者の目的は、地殻変動を食い止める唯一の鍵“SEIC(圏間基層情報雲)理論”の実践にあった。しかし、事態はすでに切迫していた。遺跡ポイントへの祈りを通して地中世界を垣間見た後間柚は、「大地の炎が琉球を焼き尽くす」という神の予言を聞く。いっぽう、海底資源を狙う中国の干渉が激化するなか、ついに海底火山が噴火、破滅へのカウントダウンが開始される…構想5年、執筆3年、2000枚の超大作、堂々完結。 2005/07/31 発売
西暦2032年、未曾有の地殻変動により南西諸島に沈没の危機が迫っていた。領海と海底資源の既得権確保を優先する政府に対し、植物生態学者・南方洋司ら6人の科学者は、地殻変動阻止のため極秘プロジェクトを開始。彼らと共に与那国島を訪れた共感覚を持つ青年・伊波岳志は、島の巫女的存在である後間柚と出会う。彼女は大地の怒りを鎮めるため“14番目の御嶽”を探していた…日本SF史上最高の科学小説、待望の文庫化。 2008/05/15 発売
岳志が発見した“14番目の御嶽”への祈りを通して、柚は「大地の炎が琉球を焼き尽くす」という神の予言を聞く。その頃、水深6000mの南西諸島海溝では深海調査艇“しんかいFD”の武田洋平が、巨大な人工構造物を発見していた。“14番目の御嶽”との類似を検証する科学者たちの目的は、地殻変動を食い止める唯一の鍵、南方が提唱する“ISEIC(圏間基層情報雲)理論”の実践にあった。だが、海底火山に噴火の瞬間が迫る。 2008/05/15 発売