異変をめぐる戦いは、地球の広範囲におよび、やがて宇宙規模へと拡大していった。人類は、さらに苛酷な戦闘を強いられることになる。地球人類がかつて直面したことのない、恐るべき脅威とは?来たるべき人間の未来を指し示す、黙示録巨篇。
動物生態学者・朝倉は、ハヤブサ科の鳥、チョウゲンボウの群れの渡りを追跡している際に、通常ありえない高度を飛翔ルートに取る異常行動を観測した。朝倉は、このことからある仮説を導きだし、その仮説を裏づけるような異変が報告されはじめる。それは単なる動物の異常行動ではなく、地球の命運を左右する凶変の始まりにすぎなかった。人類の生存を賭けた熾烈な戦いを描いて、人間存在の根源に迫る、究極のハードSF。 2007/11/25 発売