吉野隠国殺人事件
剣道三段でオートバイにも乗る渥美純子は、警視庁嘱託の探偵・尾高一幸の助手に採用され、学生時代の同窓生で奈良・吉野山の旅館の娘・井上美紀の所へ遊びにでかけた。そこに宿泊し、一目千本の桜を眺め、花見酒をあおっていた東京のカメラマン安部博が茶店の手すりから崖下に転落した。美紀にからんだのが原因だった。しかも死の前日、彼はかつてレイプした美紀の母で旅館の女将となっていた孝子と再会し、その醜聞をネタに恐喝していた。親友が容疑者となる事件に遭遇した渥美純子は尾高を呼ぶが、次なる怪死事件が。