目撃
横浜の公園で進学塾帰りの女子高校生が刺殺された。残されたノートには「55」という謎の言葉が記されていた。ルポライター浦上伸介は事件の取材に動き、被害者が半月前、姫路で偶然ある事件を目撃していたことをつきとめる。浦上がダイイングメッセージ「55」の意味を解き明かしたとき、女子高校生殺しの犯人として意外な男が浮かび上がってきた。しかし容疑者には、姫路で事件が起きたとき秋田新幹線に乗車していたという鉄壁のアリバイがあった。姫路-秋田間に横たわる時間の壁を、浦上は破ることができるか。
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目撃(上)目撃(上)
ルーサー・ホイットニー、66歳。金持ちの家しか狙わない筋金入りの老泥棒だ。ある夜、忍び込んだ豪邸で億万長者の人妻と現職大統領の密会を目撃してしまう。お定まりの情事はやがて恐ろしい暴力へと変わる。抵抗した女は、騒ぎを聞いて駆けつけたシークレット・サービスに射殺され、現場は偽装される。今や真実を知る唯一の人間となったルーサーは欺瞞を見過ごせず国家を相手に命がけの罠を仕掛けるが。 1997/05/15 発売