狂犬刑事(デカ)
土門岳人は警視庁捜査四課の暴力団係刑事だ。職階は警部補だが、四谷署刑事課勤務時代に誤認逮捕の責任を負わされてからというもの、傍若無人に生き抜いているため、未だに主任にもなっていない。しかし、凶暴な性格で、まるで協調性のない土門が警察に籍を置けるのは、有資格者たちの不正やスキャンダルの証拠を押さえているからだ。その、職場でも裏社会でも“狂犬刑事”と恐れられている土門の情報提供者のひとり、関東仁友会の首藤正邦理事が射殺されたという。半年以上も前から揉めていた奥州連合会の仕業なのか…。