小説むすび | 伯林星列

伯林星列

伯林星列

著者

野阿梓

出版社

徳間書店

発売日

2008年1月31日 発売

一九三六年、ベルリン。留学中の十六歳の日本人少年、伊集院操青は、ある「事故」をきっかけに、叔父継央の歪んだ欲望の魔手に堕ちた。娼館に身を落とされ、その若く美しい肉体に、あらゆる性技を調教されることとなる。一方、二・二六事件が「成功」した日本では、内閣参議となった北一輝が、元衆議院議員の黒澄幻洋に、独ソ関係の調査という極秘任務を与えた。外務省勤務時代に諜報員として数々の業績をあげた黒澄は、ベルリンに赴く。そして、ゲシュタポ長官ミューラーの計らいで、操青と出会うこととなった…。大戦前夜。軋み続ける列強の関係。ナチス内部の権力闘争。日本政府を掌握した皇道派と北一輝の思惑。暗躍するイギリス、ソ連、ユダヤ組織の特務たち。時代の波に翻弄され続ける操青の運命は…。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP