神歌
ほかの新聞記者から畏怖されながらも、権力の前に屈した父・洋介が残したと言われる、所在不明の遺書。難民の救済活動をしていたが、ドラッグ中毒死してしまった、高校時代の同級生で元ジャーナリストの三枝響子。三流ゴシップ誌の編集長・石神遼一がちらつかせる、すべてのメディアが嫌悪したとされる謎の“Nファイル”。戦前から政財界の暗闇に恐るべき影響を与え続けているという、古神道系宗教法人「七生舞の会」。ペーパーバック『Into a black sun』を手にし、羨望と尊敬を込めて「戦場の哲学者」と呼ばれる伝説の傭兵・ミノワ。-外資系民間軍需請負企業に籍を置く戦争のプロ・野際昭輔と、コロンビアの内戦で負傷した子供達だけを集めたダンスチームに属する少女・リサが、運命の糸で繋がれたとき、実体無き悪が蔓延する世界に復讐を始める。