松茸とれなきゃクビ!?頭の切れる若き藩士が、御松茸同心に飛ばされた!殿への上納2000本は用意できるのか?やる気のない面々に囲まれて、藩士・小四郎は右往左往する。やがて、幕府に蟄居を命じられた傾奇大名・徳川宗春公の幻影までちらついて…。
江戸中期、松茸は幕府への貴重な献上品であり、松茸狩は尾張藩主が好む一大行事であった。算術が得意な江戸育ちの尾張藩士・小四郎はそれを生かして藩財政の立て直しを夢見ていたが、なぜか「御松茸同心」を拝命。尾張の山守に助けられながらも松茸不作の原因を探る日々が始まった。やがて小四郎は、山に魅せられ、自分の生きる道を切り開いていくーー。数式でははかれない世界がそこにはあった! 直木賞作家が描く、傑作時代小説! 2017/09/07 発売