アンサンブル
十八歳で長野から出てきた中山晋平は、島村家の書生として「早稲田文学」の編輯補佐をしていた。しかし、師の抱月や編輯部員たちの文学談義はちんぷんかんぷん。知識も才能もない晋平は、どこか居心地の悪さを感じている。俳優養成所の設立、海外作品の翻訳・演出から新劇の発展に情熱を燃やす抱月に接するうち、晋平の心中に表現への希求が芽生えてきた。「カチューシャの唄」「ゴンドラの唄」「てるてる坊主」。100年経った今なお歌い継がれる名曲に秘められた想いとは。童謡「シャボン玉」発表から100年。作曲家・中山晋平知られざる波乱の人生。