勇七と弥生の祝言で、いささかふつか酔いだが、さすがに見廻りは欠かさぬ文之介。狭まる探索の輪から巧みに逃げおおせた凶賊の嘉三郎を捕らえようと、足を棒にしている最中、天ぷら屋が食あたりで死人をだした事件に加わることになって…。書下し長篇時代活劇。