戦国の龍虎(3)
上杉景勝の大軍の前に佐々成政は苦吟していた。堅城として名高い富山城に籠もって上杉家の家老・直江兼続の攻城に対抗するも、わずか四日を以て落ちる。一方、諏訪の真田砦を足がかりとした幸村のもとには、当代一流の武芸者たちが続々集結していた。周囲の徳川領を切り取り勢力を伸ばした真田の去就が、天下の情勢に少なからぬ影響をもつようになった。幸村は甲府に向かって進発した。
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中国大返しで天下の覇権を握ったかに見えた羽柴秀吉は、信長の遺児信雄と対立し、それを機に兵を挙げた徳川家康と小牧長久手で激突することになる。2万の羽柴軍が優勢に見えた戦況は、家康の戦法に阻まれて痛み分け。実質の徳川の勝利となったのだ。苦杯をなめさせられた秀吉は真田昌幸とともに駿府・岡崎を攻める! 秀吉と家康が真っ正面からぶつかり合うもうひとつの戦国合戦記。仮想戦記小説。 2015/06/05 発売