秘密の花園
日本の小説の祖・曲亭馬琴、「八犬伝」を生んだ劇的人生!
200年の時を超え、作家の本分に迫る傑作長編!!
大名の家臣の家に生まれるも何一つままならず、彷徨い続けた青年時代。放浪の末、当代一の戯作者・山東京伝の門をたたき、蔦屋重三郎の店に奉公して戯作の道に踏み出す。葛飾北斎らとの交誼を経て、馬琴はやがて江戸随一の戯作者となりおおせるのだが……
妻はヒステリー、愛する息子は柔弱、『南総里見八犬伝』に着手するも板元とはトラブル続き。それでも馬琴は、武家である滝沢家再興の夢を捨てず、締切に追われながら家計簿をつけ、息子とともに庭の花園で草花を丹精する。
狷介で知られた馬琴の素顔、けなげな哀歓が鮮やかに蘇る。苦難の末、大戯作者が辿り着いた花園とは?
第一章 ある立春
第二章 神の旅
第三章 戯作者
第四章 八本の矢
第五章 筆一本
第六章 天衣無縫
第七章 百年の後
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十歳にして両親を亡くし、親戚に引きとられたメアリ。顔色も悪く愛想のない彼女を唯一楽しませたのは、隠されるように存在する庭園だった。世話役のマーサの弟で、大自然のなかで育ったディコンに導かれ、庭園と同様にその存在が隠されていたいとこのコリンとともに、メアリは庭の手入れを始めるのだがーー。三人の子どもに訪れた、美しい奇蹟を描く児童文学の永遠の名作を新訳。 2016/05/28 発売