小説むすび | 昨日の肉は今日の豆

昨日の肉は今日の豆

昨日の肉は今日の豆

敗戦の喪失、感染症の混乱。反転する社会のなか、独り生き続ける人々が見つめるものはーー。幻想、ミステリ、詩歌を自在に横断し、言葉と物語の極致へ。皆川博子最新作品集。

物語の女王が統べる幻想の王国へ

戦時下の日常と古代の戦乱が共鳴する「牧神の午後あるいは陥穽と振り子」、豆化症に罹った夫と暮らす老女の明日は……「昨日の肉は今日の豆」、花々の香りが戦火の記憶を呼び覚ます「香妃」、家に子供を奪われた叔母が覗いた夜の夢「Lunar rainbow」--

短篇・俳句・詩27篇と書き下ろし短篇「ソーニャ 序曲」(『ジンタルス RED AMBER』スピンオフ)を収録。

現世と彼方融け合う、幻想作品精華。

【目次】

薊と洋燈
藤棚の下で
椿と
罌粟の家
壜の中
川のほとり
夏を病む
ララバイ
君よ、帰り来ませ
『希望』
あやとり
牧神の午後あるいは陥穽と振り子

試作1
青へ
泰山木
忘れ螢
人形の家
しらない おうち
主さん 強おして
昨日の肉は今日の豆
ソーシャル・ディスタンス
夕の光
風よ 吹くなら
香妃
哀歌
Lunar rainbow
Fragments
ソーニャ 序曲


編者解説 日下三蔵

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