古井由吉自撰作品 五
著者自身が厳選した待望の著作集。谷崎潤一郎賞受賞の長篇「槿」および川端康成文学賞受賞の「中山坂」を収録した「眉雨」を一巻にまとめる。八〇年代の逸脱と不安の裡で進行していた危機をエロスと幻影と謎を柱に実験的な長篇に仕立てた著者最大の問題作。そして巧緻な文体の限りを尽くした緊密な短篇集成。
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著者自身が厳選した待望の著作集。読売文学賞受賞の代表作「仮往生伝試文」全作を収録。説話が伝える僧俗の往生、現代の日常に滲む死の実相、今昔の死と生を往還し虚と実、夢と現を果てしなく越境して、文学の無限の可能性を尽くした戦後文学の金字塔。 2012/04/10 発売
古井由吉自撰作品 四古井由吉自撰作品 四
著者自身が厳選した待望の著作集!聖・俗と狂気をめぐる長篇三部作の劇的な到達点「親」。形式と文体の閾を越え、新領野を拓く傑作「山躁賦」。山の気が、説話の人物が、死者が、過去の自分が深くくぐもった声となって語りかけてくる。紀行ともエッセイとも従来の小説とも分類できない独自の自在な表現と文体の空間がここに登場する!多くの人がベストにあげる著者の代表作。 2012/06/12 発売
古井由吉自撰作品 七古井由吉自撰作品 七
不意に口を開ける異界の亀裂。狂気と変身を孕んだ強烈なユーモア。風景や物の気配の濃密で微細な描写。平凡な日常に隠れている生と死の狭間を描く著者円熟の二作品。 2012/07/10 発売