横浜-博多・誘拐殺人
横浜の幼稚園を狙い、誘拐を匂わせる恐喝事件が発生した。神奈川県警特捜班が犯人の指定した取引現場に散開するが、そこには身許不明の男の絞殺死体が遺棄されていた。殺されたのは恐喝犯なのか?-進展のないまま、事件は闇に包まれてしまう。そのころ九州・福岡で、私立学園を持つ教育界のドン・武本の愛孫が誘拐されていた。高速道路網を駆使して巧妙に身代金を得ようとする姿なき脅迫者と、一瞬の犯人との接触に全てを賭ける刑事たちの対決の果てに、横浜-博多を結んで錯綜する恐るべき犯罪の全貌が明らかになる。書下ろし長篇サスペンス。